クリエイツかもがわ│京都で感覚統合・発達障害、認知症介護や医療的ケアなど福祉分野の出版。グラフィックデザイン・イベント運営をしている出版社です。

社会・福祉

共立通2丁目のアーティストたち

アトリエコーナスの軌跡

畠中英明+白岩髙子/著

共立通2丁目のアーティストたち
  • ジャンル 社会・福祉

    判型 A5判・184+グラビア4ページ

    発行 2025年1月

    定価 1,980円(税込)

    ISBN978-4-86342-383-1 C0036

ハウツーではないし、役立つかもわからないけれど
ちょっと笑えて力がわいてくる

大阪市阿倍野区共立通にある福祉事業所コーナス。
生活介護事業所、グループホーム、居宅介護・重度訪問介護事業所、自立訓練・就労継続支援B型事業所、カフェ&レンタルスペースを運営、アトリエコーナス(生活介護)では、それぞれのペースでアート活動を行っている。
著者白岩さんを中心に、障害のある子の母親たち4人がわが子のためにはじめた作業所が、
地域で生きることを求め、様々な人を巻き込み、待つのではなく自分から創る人として繰り出す体当たり運営は抜群におもしろい。

 

オビには  田口ランディさん からのメッセージ

「アトリエコーナスは阿倍野にある福祉事業所です。
 戦前の面影を残す古い住宅街の一軒家を改築した建物で、障害をもった人たちが創作をしています。
「こんにちはー」って入ると、誰が介護者で、誰が障害者なのかわからない。みんな家族みたい。

 ここにいると実家に帰ったような気持ちになる。とってもあったかい、すてきな場所でした。
 ここにも、この場所をつくった人の確かな「思想」がありました。」

CONTENTS

第1章 コーナスとお母ちゃんたち
「地獄だった」と笑う人びと
余白のある空間
家族のように暮らす
阿倍野デンデラ
第2章 コーナス前史
いくつものはじまりの
手さぐりではじめる障害児共生保育
阿倍野で共に生きよう会の誕生
第3章 胎動の12年(1981~1993)
仲間を求めて
阿倍野で共に生きよう会の崩壊と新生
コーナス共生作業所の誕生
主婦のダラダラ会議とデコボコな運命共同体
コーナス通信に描かれたもの/わからないことはよそから学ぶ
友情は最高の補助具
地獄のバザー
コーナス応援団長せっちゃん
第4章 躍動の12年(1993~2005)
コーナスの自立と丸山通への移転
作業所ゆうれい
十年先を見る人と明日を見る人
コーナスクッキー
コーナスを救ったオリジナル商品
愛のマッスル指導員みんなで行けば怖くない
お母ちゃん、グループホームをつくる
グループホームと親心
障害者自立支援法と髙子の決断
新しいコーナスをデザインする
多くの人に助けられて
第5章 変転の12年(2005~2017)
根拠のない自信で始めるアート活動
アート活動の約束事
絵画塾の記憶
路地裏のさんぽ道
高まる評価と親の気持ち
誰にもでも可能性はある
三軒長屋を購入する
海を渡った巨匠たち
産んでよかったと思えるとき
コーナスのABC
第6章 これからの幾年月(2017~)
コーナスの学校をつくる
無知と無意識
KIKUYA GARDEN
いつかのコーナー・ストーン

PROFILE

畠中英明(はたなかひであき)
広告代理店勤務の後、2011年より国際障害者交流センター ビッグ・アイの事業企画課に勤務。障害の有無をはじめ、さまざまな違いをもつ人々が出会い、交流し、体験することのできる文化芸術事業の広報を担当する。その経験をもとに、2019年よりフリーランスの編集者・校正者として活動(屋号:かえるぐみ)。

白岩髙子(しらいわたかこ)
特定非営利活動法人コーナス代表理事。24歳から阿倍野区共立通で暮らす。難治性てんかんをもつ次女の誕生を機に、1981年「阿倍野で共に生きよう会」の活動に参加。1993年「コーナス共生作業所」設立。12年後、築85年の町家を改修した共立通に移転、アート活動に舵を取り直し、地域でノーマライゼーションの実践を続けている。

 

特定非営利活動法人コーナス
〒545-0041 大阪市阿倍野区共立通1−2−10 KIKUYA GARDEN 2F
https://corners-net.com/
阿倍野区共立通の500メートル圏内に、アトリエコーナス(生活介護)/自立訓練/就労継続支援B型/グループホーム/居宅介護の他、多様な人々が集うレンタルスペースや就労継続支援B型の利用者が働くカフェなどを運営。