親子で出会えてよかったと思える療育をめざして
パーチェ20年のあゆみ
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ジャンル 保育・療育
判型 A5判・168ページ
発行 2025年3月
定価 1,650円(税込)
ISBN978-4-86342-387-9 C0036
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2003年、京都で開設した児童発達支援事業所パーチェ。
「子どもの発達や特性の理解」と「あそび」を重視した療育を行っている。
障害のある子どもたちが、ことばや数の修得、日常の生活習慣や動作などの力を獲得するために、人とのつながりを通してアプローチし、表面上の行動変化だけでなく、こころのあり方を大切にする。他者に強い不安をもつことの多い子どもが安心できる場を用意し、信頼できる人との関係をつくるために、「あそび」が果たす役割はとても大きい。
子どもの発達と特性の理解を大切にしたパーチェならではの「あそび」を第1章に、親子支援が具体的な事例を第2章に、変遷する制度をふまえつつ、20年にわたるあゆみを第3章に。
卒園児・在園児保護者のコラムも必読。
CONTENTS
パーチェの療育 目指していること・療育目標・療育内容 療育って何? 療育につながるまでの流れ 第1章 発達を育むパーチェのあそび 1 発達におよぼすあそびの力 1)心地よく感じる世界 2)発達の原動力は「こうなりたい!」という願い 3)子どもの発達に応じて 2 子どもたちの願いから出発したあそびと工夫 全身の感覚や協調性を育むあそび ①風呂敷パラバルーン……ふんわりした空気が緊張をときほぐす ②エアートランポリン……いつもはできない大胆な動きを経験 ③ボールプール……感覚過敏な子どもたちの気持ちをやわらかくする ④山道探索……でこぼこ道が姿勢やバランス感覚を刺激 ⑤芯ロケット……支えながら引っぱって離す ⑥風船ラケット……動きを見ながらラケットで打つ ⑦寒天や小麦粉粘土……手指の活動や見立てる力を育む 友達と「いっしょ」を感じるあそび ①石ひろいあそび……友達づくりにつながってお母さんもびっくり ②市バスウォッチング……大人との関係づくりからはじめる ③シーツそり……からだが包み込まれて揺れる ④消防ごっこ……みんなが「自分が消した」と実感できる 「見立て」や「つもり」を育むあそび ①色水あそび……職員の想定を越えた子どものイメージ ②お寿司屋さんごっこ……本物サイズのお寿司がイメージをふくらます ③パン屋さんごっこ……店主とお客、それぞれの役割を意識してあそぶ ルールのある集団あそび ①おにごっこ……安心してルールのあるあそびが楽しめる ②かくれんぼ……ドキドキが不安にならないために ③ネイチャービンゴ……どんぐりや葉っぱなどをみんなで見つける外あそび ④大きな木の物語づくり……「戦いごっこ」から共同作品づくりへ 第2章 パーチェの療育事例 1 日々の実践から 1)「もう1回したい!」と思えるあそびを広げて 2)「慣れればなんとかなる」は本当か? 3)「ぼくが一番」から、みんなのなかへ 4)あそびのなかで出てきた要求 2 関係機関との連携 子どものことを共有するために 1)保育園で先生と一対一の関係から友達のなかへ 2)幼稚園に行きたくない本当の理由 3)わが子のためにと一生懸命だったのに…… 第3章 パーチェの20年 1 パーチェができるまで 2 パーチェの出発 3 変転する制度のもとで保護者とともに 4 療育施設の多様化のなかで コラム 子どもの願いに寄り添う個別支援計画/1年を振り返って 現在、療育に通っている保護者から/ パーチェを卒園された先輩の保護者から/ まわり道のように見えたけど近道だった
PROFILE
社会福祉法人保健福祉の会パーチェ
〒604-8471 京都市中京区西ノ京中御門東町51-3
e-mail:pace0001@hoken-fukushi.jp