一本の線をひくと
絵本こどもに伝える認知症シリーズ
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ジャンル 認知症・高齢者
判型 A4判変型カラー・29ページ
発行 2020年9月
定価 1,980円(税込)
ISBN978-4-86342-297-1 C8736
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これは認知症について何も知らなかったおさない頃の私の話です。
一本の線をひくと、場所が二つに分かれます。 自分のいるこっち側と、自分と関係ないあっち側。
あっち側は別の世界だと思うことがあります。
ある夏の日、となりのクラスのかすみちゃんと、そのおばあちゃんに出会いました。おばあちゃんはぼくを見て「グオーグオー」と声をあげます。ぼくを自分の子どもだと思っているみたい……。
秋を迎える頃、認知症という別の世界に出会ったぼくの、心にひいた一本の線はどうかわっていったでしょう。
PROFILE
藤川幸之助
詩人、児童文学作家。1962年熊本県生まれ。長崎大学教育学部修士課程修了。日本児童文学者協会会員。介護体験の著書をもとに制作されたラジオ番組「マザー・詩人藤川幸之助が綴った母との瞬間」が平成16年度民間放送連盟賞最優秀賞受賞、文化庁芸術祭参加作品となる。認知症への理解を深めるため、講演活動を行っている。
寺田智恵
1984年長崎県生まれ。大学卒業後に詩のようなものを書きはじめる。詩に絵をつけたらおもしろいかなと絵も描くうち、言葉(詩)よりも無口なおしゃべり(絵)に惹かれる。現在は、自分なりの線を見つけようと切り絵に取り組む。紙を切り取ることで、物語の場面が浮かび上がる切り絵の不思議な感覚に魅せられている。
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